婚活で親への紹介を急がれたとき、どう伝える?

親との食事を控え、三脚の椅子が見える入口の前で立ち止まる二人のイラスト

交際中の相手から「今度、親に会ってほしい」と言われた。うれしさはあるのに、すぐには返事ができない。婚活で親への紹介を急がれたとき、どう伝えればよいのでしょう。相手の気持ちを否定したくない一方、自分の準備も置き去りにしたくありません。

親への紹介を急がれたら、まず何を聞く?

親に会うことが、相手には「大切な人を知ってほしい」という意味かもしれません。自分には「結婚の約束に近い」と感じられるかもしれません。どちらの意味も、言葉だけでは確かめきれません。紹介の時期を決める前に、二人がその場に何を期待しているか聞く余地があります。

国立社会保障・人口問題研究所の第17回出生動向基本調査は、2025年に日本の独身者と夫婦を調べ、結婚への意向にも幅があることを示しています。ただし、調査は交際中に親へ紹介する適切な時期を示していません。プロフィールで結婚への希望を確かめられても、「紹介」が意味することや結婚後の家族との関わり方は、二人の言葉で補う必要があります。

たとえば、食事を終えて駅へ向かう途中、相手が来月の家族との食事に誘った場面です。少し間を置いて、こんな会話になるかもしれません。

A「来月、親と食事するんだけど、一緒に来てくれない?」

B「誘ってくれてありがとう。少し驚いて、すぐには決められなくて」

A「急だったよね。うちでは気軽な食事のつもりだった」

B「私は、会うと結婚の話が進むように感じていた。今回はどんなふうに紹介したい?」

A「まずは顔を合わせたいだけ。結婚の返事をしてほしいわけじゃないよ」

B「そう聞けて少し分かった。私はもう少し二人で話してから考えたい。来月の食事は、いったん見送ってもいい?」

夕暮れの駅へ向かう道で、親との食事への誘いについて話す二人のフラットデザインのイラスト

相手の返事で迷いが消えるとは限りません。それでも「会う・会わない」の二択から、互いに抱いていた意味と、今できることを話す場へ移れます。相手が紹介を急ぐ理由も、自分がためらう理由も、性格の判定材料にしないで聞けるとよいでしょう。

予定を決める前に、二人の言葉をそろえる

BusheとMarshakの対話型組織開発は、同じ出来事についての語り方を変えると、別の見方や選択肢が生まれ得ると考えます。これは組織の変化を扱う知見で、交際に同じ効果があると示したものではありません。ただ「親に会う=結婚を決める」といった一つの意味をいったんほどくヒントにはなります。

家族療法のTommによる問いの整理も、質問には前提や意図が含まれ、相手と関係の文脈に目を向ける視点を示します。ここで使うのは治療法ではなく、「誰が何を期待しているのだろう」と尋ねるための参考です。紹介後に親から結婚の時期を聞かれたらどう答えるか、先に二人で相談しておくのも一案です。

意見のすれ違いが結婚後も続くことはあります。米国の新婚夫婦を長く追った研究では、初期の対立時のやりとりと、その後の離婚に関連が見られました。ただし、親への紹介を調べた研究ではなく、婚活中に紹介を急いだことが離婚につながるとは言えません。今見られるのは、違う気持ちを伝えたときに二人で話せるかです。

今日からできること

紹介の話が出たら、「親御さんには、私のことをどんなふうに話している?」と一度だけ聞いてみる。答えを聞いてから、自分の希望を伝えても遅くありません。

今日のあなたへの問い: 親に会う場面を思い浮かべるとき、何をまだ確かめたいでしょうか。

対話や関係性を考えるヒントを、メールマガジンでもお届けしています。気が向いたら、登録して読んでみてください。

どんな関係も、対話から

あいだのことば編集部

あいだのことば編集部

婚活中の対話から、結婚後も続く関係づくりまで。ふたりで話し合うための考え方やヒントを発信しています。