婚活で相手に合わせすぎるとき、自分の希望をどう伝える?

向かい合う二人と異なるカップを配し、互いの希望に耳を傾ける場面のイラスト

婚活で相手の希望を聞くと、「私もそれで大丈夫です」と返してしまう。帰り道に、自分は少し違うことを望んでいたと気づく場合があります。相手を知りたい気持ちと、自分の希望を言うためらいが同時にあるのかもしれません。

相手に合わせた返事だけで、暮らしは見えてくる?

国立社会保障・人口問題研究所の2025年調査では、アプリ等で知り合った夫婦が前回調査より増えています。ただし、この調査はプロフィールの見方や会話の質を測ったものではありません。条件を確かめることは出会いの入口になります。そのうえで、相手の答えを聞くのと同じくらい、自分の答えを置く余地もあるでしょう。条件の確認ばかり先に進み、結婚後の日々をどう過ごしたいか話す機会が薄くなっていないか。これは二人で確かめたい問いです。

たとえば、何度か会った相手と、静かな喫茶店で次の休日の話をしている場面です。相手が予定を提案すると、うなずきかけたまま少し間が空きます。

相手「次の休みは、朝から夕方まで出かけてみたいな」

自分「いいですね……。でも、午後だけならゆっくり話せそうです」

相手「一日だと長いかな。何か気になっていますか」

自分「予定を詰めると疲れやすくて。まずは午後に会いたいです」

相手「そうだったんですね。午後なら、どんな過ごし方がよさそう?」

自分「お茶を飲みながら、これからの暮らしのことも少し話せたらうれしいです」

喫茶店の窓際で向かい合い、片方が考えながら自分の希望を話す二人のイラスト

相手が「朝から」が大切なのか、「長く一緒に話す時間」がほしいのかは、まだ分かりません。自分の希望を短く伝えてから尋ねれば、どちらの思いも聞けます。もちろん、提案が受け入れられるとは限りません。返答を急がず、違いが見えたところから考えてもよいのです。

希望を言うことは、すぐに結論を出すことではない

対話型組織開発を論じたBusheとMarshakの章は、いつもの会話に別の声や見方を加えることに注目します。組織での考え方を親密な関係へそのまま当てはめることはできませんが、「相手に合わせるか、断るか」の二択から、自分の希望も話題に載せるヒントにはなります。

家族療法の文脈でTommが整理した質問の枠組みも、問いには前提や意図があると示します。治療の方法として使うのではなく、「どうして一日がいいの?」と理由を決めつけず、「その日にどんな時間を過ごしたい?」と聞く視点を借りられます。違いを急いで相性の判定にしないための問いです。

結婚後にも意見の違いが続くことはあります。米国の夫婦を長期間追った研究では、結婚初期の対立時の行動と後の離婚に関連が見られました。ただし、これは婚活中に希望を言えないことが離婚を招く証拠ではありません。ここで大切にしたいのは、今の小さな違いを黙って消さず、話せる形にしてみることです。

今日からできること

次に何か提案されたら、返事の前に「私は〇〇だと過ごしやすいです」と、自分の希望を一つだけ言葉にしてみてください。言うかどうかも、自分で選んで大丈夫です。

今日のあなたへの問い: 相手の希望を聞いたとき、まだ言葉にしていない自分の気持ちはありますか?

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あいだのことば編集部

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